日本ハムから ”人材育成” を学ぶ!

みなさん、こんにちは。

日本ハムが7度目のパ・リーグ優勝を成し遂げました。そのうち北海道に移転してきた2004年からは5度目の優勝です。

前評判の高かったソフトバンク、しかも最大11.5ゲーム差を逆転しての優勝。北海道民の多くは、日本ハムが北海道に来てくれて本当によかったと思っています。

でも、なぜ北海道に来てからこんなに勝てるようになったのか?

私は2年前のシーズンオフに、日本ハムの白井一幸コーチの講演を聴く機会がありました。そのお話の中にヒントがあるような気がします。

その時もこのブログに掲載しましたが、今回はその講演内容を改めてご紹介したいと思います。

みなさんご存知の通り日本のプロ野球は12球団ありますが、チーム力や練習内容にほとんど差はないそうです。

そうしたなかで、チームが ”日本一” になるためには、「選手の実力」 と 「チームワーク」 と 「運」 の三つが必要だと話をされました。

日本ハムは、80~90年代は常に最下位争いをしていたチーム (白井コーチのことばです。) でしたが、北海道に移転してから常勝軍団 (移転後パ・リーグ4度の優勝(当時)と1回の日本一) と言われるようになりました。

しかし、そうなれたのにはそれなりの理由があります。

それは移転後改めて 『日本一になること!』 を目標に持ったことです。

しかし、これって当然のことではないでしょうか?
”日本一” を目指していない球団があるでしょうか?

ふつう二軍の選手やレギュラーに定着できない選手に目標を聞くと、 「早く一軍でプレーすることです。」 あるいは 「一軍のレギュラーを掴むことです。」 などと答えます。

日本ハムの場合は、 ”日本一” を最大の目標に掲げるわけですから、社長をはじめ球団職員、一軍選手、そして二軍選手にも個人の目標よりも ”チームの日本一” を目標にするように指導しています。

日本ハムがあえて 『日本一』 を意識させる目的は、 ”チームワーク” を構築するためです。

そこには、個人のプレー、成績よりも選手一人ひとりが 「優勝したい!」 と願い、それを思いながら練習を積み重ねたとき、そこからチームプレーが生まれてくると考えるからです。

”球団の目標” は、一般企業で例えるならば ”会社の経営理念” と同じです。
経営理念は、会社の目的・目標です。

皆さんの会社ではきちんとした経営指針を持ち、従業員(新入社員も含めて)に対して、”経営理念” いわゆる会社の目指す目的・目標をきちんと説明して理解し共有されているでしょうか?

もし、理念が共有されていないとしたら、従業員はそれぞれ自分自身の目指す目標で仕事をすすめ、気が付けば会社の目指す方向(目的)とは違うところで汗を流し、結局チームワークのないバラバラな職場でしかありません。

次に、2軍監督時代のお話です。

二軍の練習で、例えば30メートルの全力走をさせると二つのタイプに分かれるといいます。

Aタイプは、課せられた30メートルを全力で走り切る選手。
Bタイプは、スタートダッシュは力を抜き、途中10メートルほどは全力で走るが残り数メートルは流して走る選手。Bタイプはどちらかというと少し有名で実績もそこそこ出してきた選手に多いそうです。

白井コーチは、二軍監督のときBタイプの選手は試合に出場させません。すると、選手から 「あいつよりうまい自分をなぜ出さないのか?」 と文句を言ってきます。

そのとき白井コーチは、次のように言うそうです。
「お前は、試合に出たかったのか?てっきり試合に出たくないとばかり思っていた。出たくないからあんな(手を抜いた)練習をしてきたんだろう!試合に出たいのなら練習に向き合う考え方を変えないと(出たいという気持ちが)オレに伝わってこないなぁ」

「当たり前のことを当たり前に実践する」 そのことの大切さを選手に教えます。

その後は、本人は一生懸命練習に取り組むそうです。

「結果(試合に出たい)を得るためには、行動(練習)を変えなさい、行動を変えるためには心(考え方)を変えなさい。」ということを指導します。

これを聞いたとき私は、ある言葉を思い出しました。

行動が変われば、習慣が変わる
習慣が変われば、人格が変わる
人格が変われば、運命が変わる
(アメリカの心理学者の言葉と記憶しています。)

また例えば、試合中にエラーをした選手に対しての指導の仕方です。

選手が試合中にエラーをしたときベンチにいるコーチの多くは、
その選手を睨み付け、チェンジでベンチに戻ってくると「なぜ、エラーしたんだ?」と叱り、「エラーしたのは、これが原因だ。」 と教え、「試合が終わったら1時間練習するぞ!」 と練習をさせる。

つまり、「叱って」「教えて」「練習させる」

多くのコーチは、これが ”コーチの仕事” と考えてこれを繰り返します。
確かに周りから見ると一生懸命指導しているように見えます。

しかしこの場合、エラーした選手本人はどう受け止めているでしょうか?

グランドでは、「エラーした。しまった、また怒られる。」
ベンチに戻りコーチから言われると”ハイ・イイエ”と返事をしながら心の中では「そんなことは前から言われているから分かっているんだけどなぁ。」
試合後は、「また練習かぁ。疲れているのになぁ。」

このような気持ちで練習しても選手は上達するでしょうか?

こういうとき白井コーチの指導は、エラーした選手に対してグランド上では
下を向かずに、より大きな声を出させるそうです。

チェンジでベンチに戻ってきたら、その選手にチームの為に自分が次に何をすべきかを考えさせます。
そして試合終了後は、なぜエラーしたのか、エラーをしないためにはどのような練習が必要かを本人に考えさせます。

この ”考えさせる” ための質問が、いわゆる ”オープン・クエスチョン” という仕法です。

『エラーした原因はどこにあったと思うか?』
『どうすればよかったと思うか?』
『何が足りないと思うか?』
『どういう練習が必要だと思うか?』

お気づきだと思いますが、これらの質問は、 ”YES/NO” では答えられません。

全部自分で答えを考えなくてはなりません。

これを繰り返すことで選手自身に ”気づき” が生まれ、結果として、試合後同じ1時間の練習をすることになったとしても気持ちが違うため、練習の成果が全く違うということです。

つまり、 ”やらされる” のではなく ”自分のために必要だからやる” と気づくことが大切なのです。

まさに、『ティーチング』ではなく『コーチィング』です。

多くの場合、「”コーチ” しているつもりが ”ティーチ” になっている。」と白井コーチはおっしゃっていました。

いかがでしょうか。
従業員を育成するとき、その従業員を ”やる気” にさせる指導のヒントになれば幸いです。

よしだ労務管理事務所

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