ケアマネジャーになりたい!

みなさん、こんにちは。

先日、ケアマネ試験の合格が発表になりました。難関を突破された方の中には、この機会にさらにキャリアアップを考えている方もいっぱいいらっしゃると思います。

今回は、そういう方々にケアマネの仕事について私が大変感銘を受けた記事がありましたので一読いただければと思います。

介護労働安定センター発行の月刊誌「CARE WORK」12月号に社会福祉法人 敬心福祉会 特別養護老人ホーム千歳敬心苑 人材育成担当 山口 晃弘さんが書かれたものです。

ケアマネジャーになりたい!

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私がこの資格(ケアマネジャー)を取得したのは10年以上前のことです。当時、ケアマネの仕事に興味はありませんでしたが、ある出来事がきっかけで「ケアマネジャーになりたい!」と猛勉強を始めました。

 当時、特養に勤務する介護職だった私は、フロアのリーダーをしていました。そのフロアには、とても男前の(?)女性入居者Tさんがいました。

糖尿病があるのに食欲旺盛。収集癖があり、気に入らないことがあると黙って施設を出て行ってしまうTさん。周りは、”手のかかる人”という印象を持っているようですが、私はそのTさんが大好きでした。

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ある日、そのTさんのケアプランが現場に届きました。そこには、「Tさんは糖尿病なのに食べたがるから、私たち(職員)がこのように管理します」 「Tさんは収集癖があるから、私たちがこのように管理します」 「Tさんは勝手に施設を出て行ってしまうから、私たちがこのように監視します」・・・

このようなことがズラリと書いてあり、その下部に娘さんのサインがしてありました。

 (娘さんは、どんな気持ちでこのプランにサインをしたのだろう・・・) 娘さんが、とてもお母様想いだということは知っていました。だからこそ、私の中に怒りがこみ上げてきました。

 「Tさんのケアプランは俺が作る!」
 そう思ったのが、ケアマネ試験を受けることになったきっかけです。

フェルトニーズとノーマティブニーズ

 運良くケアマネ試験に合格した私は、さっそくTさんのケアプランに取りかかりました。プラン作成の際に真っ先にやりたかったのは、ご本人のニーズの把握でした。

そこで、Tさん本人にケアプランとは何かを説明し、ニーズをインタビューしました。出るわ出るわ・・・。「温泉に行きたい」 「テレビで見た100円ショップっていうところに行ってみたい」 「お寿司をお腹いっぱい食べたい」など止めどなく出るニーズを全て書き、介護職、看護師、栄養士らと協力して、全てのニーズを叶えました。

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 ケアプランを作る上で大事なのは、ご本人のニーズ(フェルトニーズ)と規範的ニーズ(ノーマティブニーズ)の折衷案だと思います。糖尿病の人が好きなだけ食べたいというニーズをそのまま叶えてあげるだけでは専門職として頼りない。だからといって、「あなたは糖尿病だから食べてはいけません」だけなら素人でも言えます。

 Tさんが満たされていなかったのは、お腹ではなく、心だったのではないでしょうか。

家族の想い

 Tさんの願いを叶えるケアプラン。ご本人に説明してサインを頂いた後、娘さんに説明しました。すると、娘さんはその場で泣き崩れてしまいました。

 「以前作っていただいた母のケアプランを見た時、私は『母は人様にこんなにも迷惑をかけて生きているんだ。こんなに迷惑をかけるような母ならいっそ死んでほしい・・・』と思いました」

 私は愕然としました。娘さんはお母様想いの方です。その娘さんが大好きなお母様のことを「死んでほしい」と思ってしまうくらい、ケアプランというのは恐ろしいものだと。

たかだかA4数枚の紙っぺらが、親子の絆を引き裂いてしまうようなものなのだと・・・。

 娘さんは、新しいケアプランを実践していく中で、とても感謝してくれました。「最近、母は活き活きとしています。人から大事にされる・・・人から愛されることって、本当に大切なことなんですね」と笑ってくれました。

50分の1でないプランを

 ある日、東京都の実地指導が来ました。私がケアマネになって初めての実地指導。私の一風変わったケアプランが認めてもらえるか、若干心配ではありました。

 夕方、全ての書類に目を通した指導員の方から、「ケアプランを作っている人を呼んでください」と連絡が・・・。

 「あなたは、このプランをどのような気持ちで作っているのですか?」指導員の質問に、私は「一人ひとりの喜ぶ顔を思い浮かべながら作っています。50人の入居者さんは、一人ひとりに人生があります。

だから、どんなに忙しくても50分の1のプランは作りません」。私がそう答えると、指導員の方の目から涙がこぼれていました。

 前日に指導に行った特養で、入居者のケアプランが5種類くらいのパターンに分けて作られていたのがわかり、ケアマネを呼んで、プランの氏名の欄を隠し、「これは誰のプランですか?」と聞いたら、答えられなかったそうです。

 「私は、ケアプランってこんなものか・・とがっかりしました。でも、あなたの作る心のこもったプランを見て、自然と涙が出てきました。ありがとう」とお礼を言われました。

 今回の試験に合格し、これからケアマネジャーとして活躍する方達。最初に抱いた志を忘れないようにしてください。ケアプランは、私たちが管理するための物ではなく、利用者さんがこれからも自分らしく生きるための物です。

以上ですが、いかがでしょうか。素人である私がケアプランの内容について云々は言えませんが、筆者(山口さん)の相手に寄り添い、相手を想う優しい心はとても伝わってきました。

よしだ労務管理事務所

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