富山(共生)型デイサービスのネットワークを創設

みなさん、こんにちは。

昨年4月にこの欄で『富山型デイサービス』をご紹介しました。

 

(これは、そのとき掲載したものです。)

北海道ではまだ数少ない「富山型デイサービス」を見学!

 

それから1年ほど経った今年3月下旬、「地域共生ホームてまりの華」を運営されている代表の渡邊 譲さんから「北海道共生ケアネットワーク 創立記念講演・シンプジウム」の案内をいただきました。

私は、その案内を見たとき「一体何の会だろう?」と半信半疑でしたが、「せっかく案内をいただいたのだから行ってみよう」という程度の思いで、平成29年4月22日、会場である江別市民会館に向かいました。

行ってみると、来場者の多くは介護サービスあるいは障害福祉サービスをされている経営者・職員の方だと思いますが、予定人数200人のところを約300人が全道から集まり熱気に包まれていました。

冒頭、主催者である渡邊代表から、「富山(共生)型デイサービスを北海道で普及させるために情報共有、情報提供、開業支援をしたいと考え、この会を創立しました。」と挨拶がありました。

 

あいさつに続き、平成5年7月に全国で初めて「富山型デイサービス」を開設した惣万佳代子さんと、惣万さんに共感して平成9年に同様の施設をはじめた阪井由佳子さんの基調講演がありました。

惣万さんは、2年前にスイス赤十字本部から『フローレンスナイチンゲール記章』を授与された看護師で、たぶん同業の看護師にとっては雲の上のような存在の方だと思いますが、話し方、立ち振る舞いなどは大変失礼ながら近所のおばさんです。(こんな表現も笑って許して下さるだろうと思うような気さくな方です。)

惣万さんは今から24年前、病気が治りいよいよ退院するというお年寄りの「退院しても帰るところがない」と言う一言に、「家に帰ってもお世話をしてもらえないような人たちのお役に立つことをしよう」と思い立ちました。

そして20年間勤務した病院を退職して、高齢者あるいは障碍者など手助けが必要な方の家族に代わってお世話をしたり、本人はもちろん家族にとっても安心して過せるところをつくろうと考えました。

そこは、小さな子供たちも遊びにきて、おじいちゃんやおばあちゃんと孫たちが一緒にいる昔の家族のような空間です。

 

しかし、最初にぶつかったのは役所(法律)の高く厚い壁です。

まず、高齢者と子供が一緒にいると、子供たちが走り回ってお年寄りにけがをさせる可能性があり危険だと言う理由(規制)で認められません。

また、今のような介護保険制度がない時代で、入浴サービスをしようとすると公衆浴場(銭湯)の法律に、送迎サービスは白タクの法律に、昼食サービスは食品衛生法(?)に抵触するということで役所から待ったがかかります。

それでも惣万さんは、「自分のやろうとしていることは、絶対に困っている人がいて、こんな場所があれば喜んでもらえるはずだ」という信念のもと、役所の人たちと意見をぶつけあい、そしてそのうち役所の人から「こうすれば法律上問題ない」というアドバイスを貰えるようになって、やっと開業にこぎつけたそうです。

しかし、世間はまだそんな施設があることをほとんど知らないため、開業前日になっても予約が一つもありません。

開業当日、利用者はたった一人だったそうです。3年間一度も美容室に行けなかった3歳の障碍児を抱えたおかあさんでした。でも惣万さんにとっては、まさにこのような方に利用してもらいたかったそうです。

モデルも何もない中で一つ一つハードルをクリアして「富山型デイサービス」というブランドを確立して、いまでは年間2000人以上の見学者が訪れるまでになりました。

お二人はそんな当時の苦労話を、笑い(冗談)交えながらそれぞれ1時間お話をされました。

 

富山県と比較して北海道はまだハードルが高いようですが、それでも会場に来られた約300人の方々が、惣万さん、阪井さんの想いに共感し、このネットワークを活用してそれぞれの地元で共生社会を実現できたらどんなに住みよい街(地域)になるだろうと考えるとワクワクします。

とても楽しく勉強になった1日でした。

 

 

 

よしだ労務管理事務所

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